自殺志願者が線路に飛び込むスピード – 野狐禅


深夜のテレビをボ~ッと見ていると突如流れるMV映像。
そんなものの中には後々まで好きでいるアーティストや曲が多く存在します。
「Tokyo No.1 Soulset」の『ヤード』、「真心ブラザーズ」『拝啓、ジョンレノン』、「椎名林檎」『幸福論』などなど。
そんな感じで、突如流れたMV。(松本人志に憧れてたので、そうしていたのか)頭にタオルを巻いたオッサン。フォークギターを掻き鳴らす。ドラムの音。バックに流れてくる叩くようなピアノ。ハーモニカ。セリフのような歌詞を歌い出すタオル男。それが「野狐禅」っていうフォーク・ロックデュオでした。

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自殺志願者が線路に飛び込むスピード

自殺志願者が線路に飛び込むスピード (アルバムバージョン)
野狐禅
2006/09/27 ¥250

竹原ピストルは、正統進化

正統に進化したんだと思います。ピストルのソロ名義になってからしばらくは流れのギタリスト(今も結構小さいところでやるみたいですが)みたいになってて、売れないかなぁって思っていたら、松ちゃんの映画の主題歌に。でも残念ながら、映画が鳴かず飛ばずでまだブレイクせず。その後、出戻りで現在の事務所に入って、例のCM曲で一気に名前を聞くようになりました。
で、そこで言いたいのは、「竹原ピストル」から聴いた人。「野狐禅」はもっといいぞ。今のところ。
もちろんピストルの曲も聞いていますが、「若さ」なのかなぁ。ハイローズもクロマニヨンズも最高な曲があるけど、やっぱブルハ聴いちゃうんだよなーって感じです。ピストルもいいけど野狐禅もね。

濱埜宏哉は、ちょっと違う

野狐禅については、また別の機会に詳しく書くかもとして、「濱埜」は、歌詞にも出てきてるので、仲が良かったのだと思いますが、現在のアーティスト「ハマノヒロチカ」は、ちょっと野狐禅とは別の方向に行ってます。好みの話もあるので、興味のある人はそちらも。19が解散して、3B LABは19らしさあるけど、岩瀬は何?って感じですか。ちなみに僕は岩瀬敬吾好きですよ。曲も。

ピアノ弾き・ハマノヒロチカのウェブサイト。リリース情報、ライブ情報、プロデュースしたアーティストの情報など。

悶々とした気分をそのまま歌にして自分で答えも出しました

そんな感じです。曲の最後は。

自殺志願者が線路に飛び込むスピードで
生きていこうと思うんです

で締めています。曲も消えてボーカルのみで「生きていこうと思うんです」って答え。
歌詞の構造としては、悶々→自責→自殺志願者が線路に飛び込むスピードで「走る」or「生きる」です。

1番

「せっかく空を 自由に飛べるようにこんな立派な白い羽根が ついているのに
こんなところに 迷い込んできたら意味がないじゃない バカだねぇ」
君はそう言うと 便所の小窓を開けふわふわ白い羽根の ついたタンポポの種子をそっと逃がしてあげるのだった

彼女のセリフから入ります。
その後、「あんたも同じだよ」って言われます。

彼女かなりかっこいい事言いますね。

そんな主人公(コレの場合はもうピストルでいいでしょう)が、悶々とします。曲も激しく。

ナメクジみたいに君の体を這う毎日

そして、自責。

自殺志願者が線路に飛び込むスピードで 僕は部屋を飛び出しました
目に映るものすべてをぶっ壊してやりたかったけど
そんな時でも 一番お気に入りのTシャツを着てきた自分がバカバカしくて…

こんだけ具体的な歌詞なのに共感できるすごくかっこいい歌詞だと思います。こんな風に言われちゃうと恥ずかしくもなりますよね。何をしていいのかわからなくて、それでも何も出来ない自分。何も出来ないけど、とにかく「自殺志願者が線路に飛び込む」ような勢いだけは失いたくないっていう。
「そんな時でも 一番お気に入りのTシャツを着てきた自分」
そんな時でも自分をよく見せたいのかい!って自分に突っ込んで笑っちゃうっていう自分に酔ってます。

ってここまで書いて思ったのは、こんな歌詞もうずっと作り続けるのは無理ですよね。

ああ、そうかだから野狐禅やめたんか。

2番も基本は同じ流れです。

「旭川FOLKジャンボリー」っていうライブハウスのマスターとの一幕。

「マスター、家も電話もない人間にアルバイトをさせてくれる
バカな会社がありましたよ」
マスターは人差し指でメガネを押し上げながら
「バカはおめぇだろ」と笑うのでした

それでも、なんたらかんたらと働き続けるピストル。でも、

昇る朝日から眼をそらしてしまうのはいったい 何故だろう

こういう投げかけ型の悶々を吐き出すだけの歌詞。それが野狐禅です。

ゴキブリみたいに夜を這う毎日

1番では「ネメクジ」だったピストル。2番では「ゴキブリ」です。
もう何だか夜しか行動していないのではないかという。

最後は、友達でバンドメンバーの「濱埜」の家まで自転車を飛ばして(もちろん自殺志願者が線路に飛び込むスピードです)、

「このまま終わってたまるか」なんて言いながら
ファミリーコンピュータの赤いコントローラを
パチパチやってる自分がバカバカしくて…

やってるときは真顔なんですよね。わかります。

締めは、「自殺志願者が線路に飛び込むスピードで」を繰り返して、「生きていこうと思うんです。」

総評

ほんとにこんなに具体的な歌詞で、しかも舞台まで北海道って限定してるのに共感できる歌詞って凄いと思う。
濱埜って固有名詞だされて、あの顔(濱埜)の顔が思い浮かぶのに、何故か自分も同じことを経験したような気になります。

これの後ろのほうね。
そんな「野狐禅」は、名曲ばかりなので、それはまたの機会に。